防災グッズは”使い慣れたもの”が最強!フェーズフリーで選ぶ折りたたみ椅子
「そういえば防災グッズ、どこにしまったっけ……?」
地震速報のニュースを見たあとなんかに、ふとそう思った経験、ありませんか。私はあります。何年も前に買った防災リュック、中身がもう思い出せません!
一方で、被災された方の体験談を読んでいると、繰り返し出てくる悩みがあります。「座る場所がない」こと。給水車を待つ長い列。避難所の硬くて冷たい床。腰が心配な車中泊。「座れる」というたったそれだけのことが、非常時には体力も気力も驚くほど守ってくれるんです。

そこで、ハッとしました。私が毎週末ホイホイ持ち出しているあの折りたたみ椅子——あいつ、押し入れで眠る防災リュックよりよっぽど頼れる「防災グッズ」なんじゃないか?と。
この記事では「フェーズフリー」という考え方を入り口に、40脚以上を実際に使い倒してきた経験から、日常でも非常時でも頼れる折りたたみチェアの選び方を紹介します。
フェーズフリーとは?「備えない防災」という考え方
フェーズフリーとは、日常時(ふだん)と非常時(もしも)の垣根をなくして、ふだん使っているモノがそのまま非常時にも役立つようにデザインしよう、という考え方です。防災の専門家・佐藤唯行氏が2014年に提唱し、いまでは一般社団法人フェーズフリー協会による商品認証制度もあって、企業や行政にも広がってきています。
👉一般社団法人フェーズフリー協会
ポイントは、軸足が「非常時」じゃなくて「日常」にあること!

というのも、従来の防災グッズの最大の弱点は「使われないこと」でした。買った日が性能のピーク。あとは押し入れの中で電池が切れ、水が期限を迎え、やがて存在ごと忘れられていく……(冒頭の私のリュックですね)。
「人はなかなか備えられない」。フェーズフリーは、その人間くさい現実を責めるんじゃなくて、ちゃんと前提として受け入れるところから始まる思想なんです。備えられないなら、ふだん使ってるものが非常時にも役立てばいいじゃない、と。発想の転換がやさしい。
折りたたみチェアは”フェーズフリーの優等生”だった
この視点で見ると、折りたたみチェアはもう、ほぼ模範解答です。
電源も燃料もいらない。軽くて持ち運べて、どんな床の上でもピシッと自立する。そして何より大きいのが、あなたがすでに使い方を完全マスターしているということ!

考えてみてください。非常時に、のんびり取扱説明書を読む余裕なんてありません。停電した真っ暗な部屋、疲労困憊の体で、買ったばかりの初見の道具を組み立てる——わりと無理ゲーです。でも、週末のアウトドアで何十回と開いてきた相棒なら、目をつぶってでも設営できる。
この「体が覚えてる」状態こそ、カタログスペックには絶対に載らない、最強の防災性能だと私は本気で思っています!
フェーズフリー視点で選ぶ、折りたたみチェア5つの基準
とはいえ、椅子ならなんでもいいわけじゃありません。「ふだん使えて、いざという時も頼れる」を両立させるには、選ぶときに見ておきたいポイントがあります。40脚を使い倒してきた経験から、5つに絞りました。
1. 重量 ―― そもそも持ち出せるか

非常時に「重くて持って出られなかった」では本末転倒。目安は1kg前後だと、防災リュックに足しても負担になりません!
ふだんのチェアリングでも「軽いと外に出る回数が増える」のは私が身をもって実感したところで、結局いちばん使う椅子=いちばん軽い椅子なんですよね。使う頻度が上がれば習熟も上がる。軽さは正義です。
2. 収納サイズ ―― 防災リュックや車に”入る”か

どんなにいい椅子でも、リュックにも車のすき間にも入らなければ、結局また押し入れの隠者コースです。畳んだときにペットボトル並みになるコンパクトモデルなら、防災リュックの外ポケットや車載の常備品としてふだんから”置きっぱなし”にできる。
この「置きっぱなしにできる」が、フェーズフリー的にはかなり重要です!
3. 設営スピード ―― 暗闇でも、疲れていても組めるか
ここ、防災視点だと意外と見落とされがちな最重要項目です。広げてワンタッチで完成するタイプは、停電の暗がりでも、疲れ切った手でも迷いません。
逆に、ポールを差し込んで生地を張って……というテント方式の椅子は、明るい公園では楽しい組み立てパズルでも、非常時にはちょっとしたストレスになりがち。
「酔っぱらってても組める椅子は、災害時も組める」、これは私が河原で実証済みの真理です!
4. 座面の高さ ―― 床の冷えと、立ち座りの負担を防ぐ

地べたに直接座ると、底冷えで体温を奪われ、立ち座りで地味に体力を削られます。座面が地面から離れているハイチェア寄りのモデルは、この2つを同時に解決してくれる。
長時間同じ姿勢になりがちな避難生活では、適度な高さがあること自体が体を守ってくれます。ロースタイルの開放感も捨てがたいんですが、防災の優先順位だと「高さ」に軍配です。
5. 耐久性 ―― 一度きりじゃなく、長く付き合えるか
フェーズフリーの肝は「ふだんから使い続けられる」こと。すぐ生地が破れたり脚がぐらついたりする椅子では、習熟する前にお別れになってしまいます。
縫製がしっかりして、フレームに安心感のあるモデルを選べば、日常の相棒として長持ちし、結果として非常時の信頼性も上がる!安物買いの銭失いは、防災においては命に関わる……というと大げさですが、まあまあ本気です。
40脚から選ぶ、フェーズフリーなチェア・シーン別3選
基準が分かったところで、使うシーンごとにおすすめの方向性を紹介します。
【防災リュックに入れる】超軽量・コンパクト枠
とにかく軽くて小さい、持ち出し最優先の一脚!
基準1(重量)と2(収納サイズ)を最重視した選定。リュックに常備しても存在を忘れるレベルの軽さで、まさに「使い慣れたものが最強」を地で行くモデル。
【車に積みっぱなし】タフ・常備枠
多少かさばっても、座り心地と耐久性を確保したい車載向け!
車中泊や屋外での待機時間を快適にしてくれる。基準4(座面の高さ)と5(耐久性)を重視。トランクの常連にしておけば、レジャーでも非常時でもそのまま頼れる。
【在宅避難・停電時に】快適リラックス枠
停電や断水で家の中の生活が不便になったとき、ふだんのくつろぎをそのまま支えてくれる一脚!
頭も支えられる高い座り心地で、在宅避難の長期戦を乗り切る相棒に。ふだんはベランダや部屋でのんびり用、いざという時は避難生活の質を守る——二刀流の優等生です。
軽さ重視でもっと幅広く比較したい方は、軽量折りたたみチェアの比較記事で40脚の中から候補を絞り込めます。あわせてどうぞ。
まとめ ―― 「備える」より「使い続ける」が、いちばんの備え
防災グッズというと、つい「特別なものを買って、しまっておく」とイメージしがちです。でも、いちばん怖いのは、いざという時に「使い方が分からない」「どこにあるか思い出せない」こと!
フェーズフリーが教えてくれるのは、ふだんから楽しく使っているものこそ、非常時にいちばん頼れるというシンプルな真実です!
折りたたみチェアは、その代表選手。週末の公園や河原で「気持ちいいなあ」と座っているその時間が、知らないうちにいちばん楽しい防災訓練になっている。こんなにお得な備え、なかなかありません。
まずはお気に入りの一脚を見つけて、外に持ち出すところから。その小さな習慣が、もしもの日のあなたを、きっと支えてくれます。







